地理的表示(GI)マークで選ぶ「本場の味」|マークの意味と登録産品の調べ方

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確認日:2026年10月3日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)

「本場の」「産地直送」など、通販のページには産地をアピールする言葉がたくさん並んでいます。でも、その名前の食べ物が、決まった産地で、決まった作り方で作られたものかどうかは、商品ページの文章だけでは分かりにくいものです。

そんなときの手がかりになるのが、産地と結びついた名前を国が登録して守る「地理的表示(GI)」と、その目印の「GIマーク」です。この記事では、農林水産省の公開情報をもとに、制度のしくみ、マークの意味と見るときの注意、登録された産品の調べ方をまとめました。

※この記事は、食べた感想ではありません。公式の情報をもとに整理しています。制度や配送の条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。

この記事の目次

  1. 地理的表示(GI)とは?
  2. GIマークの意味
  3. GIマークを見るときに知っておきたい3つのこと
  4. 農林水産省の「登録産品一覧」で調べる
  5. 食べ物の登録例
  6. 注文前のチェックリスト

1. 地理的表示(GI)とは?

GIは、英語の Geographical Indication(地理的表示)の略です。農林水産省によると、地理的表示保護制度は、その地域ならではの自然や人の営みの中で育まれてきた品質や評判をもつ産品の名前を、地域の知的財産として守る制度です。

もとになる法律は「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)です。制度は2015年6月に始まり、同じ年の12月22日に、夕張メロンや神戸ビーフなど最初の7産品が登録されました。2026年7月10日時点で、全国170産品が登録されています(このほかに、海外の産品も6つ登録されています)。

登録までと、登録のあと

  • 産地の生産者などがつくる団体が、名前と一緒に、生産地・特性・生産の方法などを申請します。
  • 申請の内容は公示され、公示から3か月間は、だれでも意見を出せます。学識経験者の意見も聞いたうえで、登録するかどうかが決まります。
  • 登録には、その特性をもった状態で、おおむね25年以上作られてきた実績が必要です(短くできる場合もあります)。新しく開発したばかりの産品は、その時点では登録できません。
  • 登録後は、登録された基準を満たす産品だけが、その名前(地理的表示)を使えます。国は、産品が登録どおりに作られているかを定期的に確かめ、名前の不正使用は行政が取り締まります。

なお、お酒はこの制度の対象外です。お酒には、国税庁長官が地理的表示を指定する、別の制度があります(国税庁)。

2. GIマークの意味

GIマークは、その産品が、地域ならではの要因と結びついた特性をもつ「GI産品」であることを証明するマークです(農林水産省)。大きな日輪(太陽)を背負った富士山と水面がモチーフで、日本の国旗の日輪の色である赤と、伝統や格式を感じさせる金色が使われています。

地理的表示とGIマークを使えるのは、原則として、登録された産品を売る人などです。産品そのものや包装だけでなく、広告やインターネットの販売サイト、飲食店のメニューにも使えます。マークは、登録された名前(地理的表示)とセットで使う決まりです。

3. GIマークを見るときに知っておきたい3つのこと

マークがなくても、GIの産品のことがある

農林水産省は、GIマークが付いていない商品もあると案内しています。マークが見当たらなくても、名前が気になったら、次の章の登録産品一覧で確かめてみましょう。

加工品のマークは、原材料のGIを示していることがある

GI産品をおもな原材料にした加工品にも、GIマークを使えます。ただしその場合は、加工品そのものがGI産品だと誤解されないよう、原材料のGI産品の名前や写真と一体にして表示する決まりです。たとえばジャムの箱にマークがあっても、GIなのはジャムではなく、原材料の果物ということがあります。

加工品のGIは、原材料まで産地のものとは限らない

反対に、加工品そのものがGIに登録されている場合、原材料までその産地で作られている必要はない、とされています。原材料の産地が気になるときは、商品の表示や登録の内容(明細書)を確かめましょう。

表示がおかしいと感じたときは、農林水産省の「地理的表示等の不正表示通報窓口」に知らせることができます。農林水産省は、国内の通販サイトで地理的表示などが正しく使われているかの調査(モニタリング)も行っています。

4. 農林水産省の「登録産品一覧」で調べる

登録された産品は、農林水産省の「登録産品一覧」で調べられます。都道府県別と登録番号順の2通りで並んでいて、一覧はPDFでもダウンロードできます。産品ごとの「詳細」を開くと、次のことが分かります。

  • 名称(登録された名前)と区分(どんな種類の産品か)
  • 生産地(登録された産地の範囲)と、登録生産者団体
  • 特性と、地域との結び付き
  • 登録簿・明細書・生産行程管理業務規程(PDF)

たとえば「夕張メロン」(第4号)の詳細には、生産地が北海道夕張市であることや、「夕張キング」という品種を使い、果実の中の色がオレンジ色であることなどが書かれています。

探すときは、登録された正確な名前で確かめましょう。たとえば、一覧での名前は「特産松阪牛」です。「神戸ビーフ」は、「神戸肉」「神戸牛」という名前でも登録されています。

牛肉では、神戸ビーフ、米沢牛、近江牛など、いくつもの銘柄が登録されています。「和牛」と「国産牛」の表示のちがいや格付けの読み方は、和牛のお取り寄せの記事で説明しています。

5. 食べ物の登録例

登録産品一覧で確かめた、食べ物の例です。名前に入っている地名と、登録された生産地の範囲は、ぴったり同じとは限りません(農林水産省のよくある質問)。生産地の欄も見てみましょう。

名前(登録名) 種類 登録された生産地
夕張メロン メロン 北海道夕張市
東根さくらんぼ さくらんぼ(おうとう) 山形県東根市と、となりの市町の一部
市田柿 干し柿 長野県飯田市、下伊那郡、上伊那郡の飯島町と中川村
神戸ビーフ 牛肉 兵庫県内
越前がに ずわいがに(ゆでたものを含む) 福井県
下関ふく ふぐ 山口県下関市と、福岡県北九州市門司区
浜名湖うなぎ うなぎ 静岡県浜松市、湖西市
三輪素麺 そうめん 奈良県全域
八丁味噌 みそ(豆味噌) 愛知県
枕崎鰹節 かつお節 鹿児島県枕崎市

※2026年10月3日に、農林水産省の登録産品一覧と各産品の詳細ページで確かめた内容です。

下関ふくのように、名前の地名とは別の市や区が生産地に入っていることもあります。かにや魚の表示の見方は、かに・海鮮の記事もあわせてどうぞ。

農林水産省の資料では、ふるさと納税サイトと連携して、GI制度の紹介ページと取り扱う産品をつなげる取り組みも紹介されています。ふるさと納税で選ぶときの注意は、ふるさと納税の記事にまとめました。

6. 注文前のチェックリスト

  • 商品名が、登録産品一覧の名前と同じか確かめた
  • 詳細ページで、登録された生産地の範囲を見た
  • GIマークが、登録された名前と一緒に表示されている
  • 加工品のマークが、原材料のGI産品を示していないか確かめた
  • 原材料の産地が気になるときは、商品の表示を確かめた
  • 届く日・温度帯・期限は、お店の案内で確かめた

届く日や温度帯など、注文の条件の確かめ方は、お取り寄せグルメの選び方と冷凍・冷蔵・常温の記事で説明しています。

まとめ

地理的表示(GI)は、産地と結びついた特性をもつ産品の名前を、国が登録して守る制度です。GIマークはその目印ですが、マークの付いていない商品もあり、加工品ではマークが原材料のGIを示していることもあります。

気になる名前を見つけたら、農林水産省の登録産品一覧で、登録名・生産地・特性を確かめてから選びましょう。宣伝の言葉ではなく、国に登録された内容で「本場」かどうかを確かめられるのが、GIの心強いところです。

参考にした情報(2026年10月3日に確認)