食品の通販で困らないために|定期購入・返品・キャンセルの決まりと相談先

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確認日:2026年10月3日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)

お取り寄せグルメは、家にいながら注文できて便利です。その一方で、国民生活センターは、定期購入の相談の例として「お試しのつもりで注文したが定期購入だった」「解約したいのに、次の商品が送られてきてしまう」といったケースを挙げています。

2025年度に全国の消費生活センターなどに寄せられた相談を販売方法・手口別にみると、「定期購入」は98,455件で、「インターネット通販」に次いで2番目に多くなっています(国民生活センター、2026年8月5日公表)。

この記事では、通販の決まりも定めている特定商取引法のしくみを、消費者庁と国民生活センターの公開情報をもとにまとめました。法律の一般的な説明なので、自分のケースに当てはまるかは、相談窓口で確かめてください。

※この記事は、食べた感想ではありません。公式の情報をもとに整理しています。制度や配送の条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。

この記事の目次

  1. 通販に「クーリング・オフ」はない。返品は「返品特約」しだい
  2. 注文を確定する前に「最終確認画面」を確かめる
  3. 「お試し」「定期縛りなし」でも定期購入のことがある
  4. 注文していない食品が届いたとき
  5. 困ったときの相談先
  6. 注文前のチェックリスト

1. 通販に「クーリング・オフ」はない。返品は「返品特約」しだい

クーリング・オフは、申し込んだり契約したりしたあとでも、法律で決められた書面を受け取ってから一定の期間内なら、無条件で解約できるしくみです。訪問販売や電話勧誘販売などには8日以内のクーリング・オフがありますが、通信販売には、クーリング・オフに関する規定はありません(消費者庁「特定商取引法ガイド」)。

通信販売は、店がインターネットや新聞・雑誌などで広告し、インターネットや電話、郵便などで申込みを受ける取引のことです(電話勧誘販売に当たるものを除く)。店のサイトを見てネットで注文するお取り寄せは、通信販売です。

返品特約がある場合・ない場合

通信販売で返品できるかどうかは、まず店が広告(商品ページなど)に書いた返品の決まり(返品特約)によります。返品特約は、「返品不可」「到着後○日以内に限り返品可」「送料はお客様負担」のように書かれます(消費者庁のガイドラインの例)。インターネット通販では、注文を確定する前の最終確認画面にも表示することになっています。

広告に返品特約が書かれていない場合は、商品を受け取った日から数えて8日以内なら、申込みの撤回や契約の解除ができ、送料を自分で負担して返品できます。8日は受け取った日から数えるので、届いたら早めに中身を確かめましょう。

なお、返品特約は、注文どおりの品が届いた場合の決まりです。注文と違う品が届いたなど、種類や品質が契約の内容に合っていないときの店の責任は、返品特約とは別に扱われます(消費者庁のガイドライン)。そのようなときは、まず店に連絡しましょう。

キャンセルの決まりも注文前に

注文のキャンセルについても、店が条件を決めていることがあります。国民生活センターの相談事例には、店から「変更やキャンセル等は注文後3時間以内に連絡してもらうことになっている」と言われたものもあります。キャンセルの方法と期限は、次に説明する最終確認画面で確かめましょう。

2. 注文を確定する前に「最終確認画面」を確かめる

2022年6月1日から、改正された特定商取引法により、ネット通販の店は、注文を確定する前の画面(最終確認画面)に、取引の基本的な事項をはっきり表示しなければならなくなりました(消費者庁)。表示する事項は次の6つです。

最終確認画面に表示する事項 食品の通販で見るところ
分量 1回に届く量。定期購入なら、届く回数も
販売価格(送料も) 送料を含めた金額。定期購入なら、2回目以降の金額と総額
代金の支払いの時期・方法 いつ、どの方法で払うか
商品の引き渡しの時期 いつ届くか。定期購入なら、各回の時期
申込みの期間(決まりがあるとき) 「○月○日まで」などの申込みの期限
申込みの撤回・契約の解除 返品特約、キャンセルや解約の方法と期限

右の列の定期購入についての項目は、消費者庁のガイドラインで表示が必要とされている内容です。また、申込みになると気づかせないような表示や、これらの事項を誤解させるような表示は禁止されています。こうした表示で誤解して申し込んだときは、申込みを取り消せる場合があります。

国民生活センターは、最終確認画面を含め、契約条件に関する記載はスクリーンショットで保存し、店とのメールも保存しておくよう呼びかけています。最終確認画面のスクリーンショットは、取り消しを求めるときの証拠になります。

3. 「お試し」「定期縛りなし」でも定期購入のことがある

消費者庁は、サプリメントや化粧品、健康食品などで「お試し」「初回限定●%オフ」「解約可能!」とお得感を強調したネット注文について、注文を確定する前に次の3つを確かめるよう呼びかけています。

  1. 1回限りの購入か(「○カ月コース」「定期」「自動更新」「無期限」などの表示があれば、2回目以降も届く)
  2. 2回目からはいくらか
  3. 解約の方法は(1回限りで、簡単に、無料で解約できるか)

国民生活センターは2026年4月28日、申込みの途中で「さらにお得」な案内や別の商品を見せて、意図しない定期購入や、購入回数に縛りのあるコースへ誘導するケースがあると注意を呼びかけました。広告に「定期縛りなし」とあっても、最低購入回数の決まりがない定期購入(いつでも解約できる定期購入)の可能性があります。

食品の「定期コース」も同じ

国民生活センターは、冷蔵や冷凍の弁当・総菜を週や月の単位で届ける「定期コースの食事宅配」について、初回の料金などが安くなる代わりに、購入回数が決められていたり、解約するまで契約が続いたりする場合があると説明しています(2024年11月6日公表)。注文前に、1回に届く個数、購入回数、注文の変更や解約の条件を確かめましょう。

解約を妨げるために、解約の条件などについて事実と違うことを告げることも、特定商取引法で禁止されています。

4. 注文していない食品が届いたとき

注文も契約もしていないのに、お金を得る目的で一方的に送り付けられた商品は、代金を払う必要がありません。2021年7月6日からは、すぐに処分できるようになりました(消費者庁)。身に覚えのない商品が届いたら、まず受け取らないようにしましょう。

国民生活センターには、カニなどの海産物の購入を電話で強引に勧められ、断ったのに商品を送り付けられたという相談も寄せられています。断ったのに代引配達で届いたら受け取りを拒否するよう呼びかけ、代金を払って受け取ってしまった場合でも、返金を求めることができるとしています。なお、店からの電話で勧誘されて契約したときは、クーリング・オフができます。

5. 困ったときの相談先

困ったときや不安なときは、ひとりで悩まずに、消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話しましょう。市区町村や都道府県の消費生活センターなど、身近な相談窓口を案内してくれます(消費者庁)。

  • 相談は無料ですが、相談窓口につながった時点から通話料がかかります。
  • 188は相談窓口を案内する番号で、消費者庁につながるものではありません。

国民生活センターは、2026年9月14日に「消費者トラブル解決ナビ」というサイトを開設しました。よくある質問の形で解決の方法を調べられ、全国の相談窓口も案内しています。

相談するときは、注文した日、店の名前と連絡先、最終確認画面のスクリーンショット、店とのメールなどをそろえておくと、話が伝わりやすくなります。

注文前のチェックリスト

  • 店の名前・住所・電話番号を確かめた
  • 送料を含めた金額と、支払いの時期・方法を確かめた
  • 返品特約(返品できるか、何日以内か、送料はだれが払うか)を確かめた
  • キャンセルの方法と期限を確かめた
  • 1回限りか定期購入か。定期なら、2回目以降の金額・回数・総額と、解約の方法・期限を確かめた
  • 最終確認画面のスクリーンショットを保存した
  • 届く日に受け取れる(冷凍・冷蔵なら置き場所もある)

まとめ

食品の通販には、クーリング・オフがありません。返品できるかは店の返品特約しだいで、特約が書かれていなければ、受け取った日から数えて8日以内なら、送料を自分で払って返品できます。注文を確定する前には、最終確認画面で量・金額・回数・解約の条件を確かめ、スクリーンショットを残しておきましょう。困ったときは、ひとりで悩まずに188へ相談してください。

参考にした情報(2026年10月3日に確認)